黒点は磁石のように強い磁場が起きている場所で、磁力によって太陽内部の熱が表面から放出されるのが抑えられているため、周囲より低温で黒く見える。黒点の地点は低温でも、その総面積は太陽のほんのごく一部であり、黒点が多発する時期は太陽全体のエネルギー放出量は増大する。
かつてない弱さ
太陽の活動ピーク年には、常時150~200の黒点が観測されるのが普通で、大量の電磁波や粒子が放出され、こうした太陽嵐によって地球上の電信施設が損傷を受けることがしばしば起きてきた。しかし、今年はこれまで、観測される黒点は概ね50~100ぐらいにとどまっており、ここ200年で最も少ないと言われている。
また、NASAは今年8月5日、「黒点は少ないが、3~4カ月以内に極域磁場転換が起きるだろう」と予測したが、3カ月半が過ぎた今でも、明瞭な兆しは現れていない。