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7年後の東京にはAKIRAはいるのか 本年最後のブックウェアを飾る大友克洋 松岡正剛 (1/5ページ)

2013.12.29 15:30

【BOOKWARE】編集工学研究所所長、イシス編集学校校長の松岡正剛さん=9月14日、東京都千代田区の「丸善丸の内店内の松丸本舗」(大山実撮影)

【BOOKWARE】編集工学研究所所長、イシス編集学校校長の松岡正剛さん=9月14日、東京都千代田区の「丸善丸の内店内の松丸本舗」(大山実撮影)【拡大】

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 【BOOKWARE】

 2020年の東京オリンピックが決定した。「これで日本も7年はもつ」とよろこぶ政財界を尻目に、とたんに代々木の国立競技場のデザインに景観・予算問題が噴き出て、猪瀬都知事が徳洲会(とくしゅうかい)の資金問題で引責辞任した。

 大友克洋に驚いたのは『ハイウェイスター』『気分はもう戦争』『童夢』の連打のときだった。近未来の「不安」を少年と老人にひそむ「未知」を通して描くその才能に惚れた。ちょうど1985年の筑波万博のテクノコスモス館の総合演出を任せられたので、「超と極」というテーマを決めてすぐに、アトラクションスぺースのメインスペクタクルとして、大友君に「ダースベイダーのようで浮世絵のような風神雷神」のキャラクターデザインを依頼した。すばらしい6メートルの巨大イコンが2体出来上がった。

 その後、『AKIRA』が登場して連載が進むうちに、さらに驚いた。東京の破壊的な未来、少年を襲う超能力、国家権力の強引な介在、コンピューターパワー自暴自棄、新興宗教教団の狂信的興奮、アメリカ軍との異様な関係など、さまざまな要素と伏線が交錯して、「壮大な近未来不安」をサイバー交響曲に仕上げているではないか。とくに、冷凍されていた少年アキラと潜在エネルギーシステムとしてのAKIRAとの、二重リバースモードがみごとだった。

構想着手から35年後の東京は不確実きわまりないと見ていた

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