パキスタン北部で、たまたま遅刻した男子生徒が、学校に侵入しようとした自爆テロ犯を校門前で食い止め、爆発に巻き込まれて死亡したことが1月10日までに分かった。校内には約2000人の生徒がおり、その多くが朝礼のため運動場に集まっていたため、自爆テロが決行されていれば多大な死傷者が出ていた。パキスタンでは、ツイッターなどを通じ、自らの命を懸けて卑劣なテロを阻止したこの男子生徒を「国の誇り」「真の英雄」とたたえる声があふれている。
シーア派狙う
この男子生徒は、北西部カイバル・パクトゥンクワ州ハングー地区の官立高校に通うアイティザズ・ハサン・バンガシュさん。英BBC放送は15歳、AP通信は17歳と伝えている。
パキスタンの英字紙エクスプレス・トリビューンなどによると、アイティザズさんは(1月)6日朝、遅刻したため、罰として朝礼への出席が認められず、他の2人の生徒とともに校門の前でたむろしていた。