第150回芥川賞・直木賞(日本文学振興会主催)の選考会が1月16日、東京・築地の料亭「新喜楽」で開かれ、芥川賞は小山田浩子さん(30)の「穴」(「新潮」9月号)に、直木賞は朝井まかてさん(54)の「恋歌(れんか)」(講談社)と姫野カオルコさん(55)の「昭和の犬」(幻冬舎)の2作に決まった。
贈呈式は2月中旬、東京都内で開かれる。賞金は各100万円。
≪朝井さん「力の及ぶ限り挑戦し続けたい」≫
初の候補で直木賞に輝いた朝井さんは1959年、大阪府生まれ。コピーライターから、49歳で小説家デビューした。江戸時代の植木職人を描いた処女作「実さえ花さえ」が2008年、初めて投稿した小説現代長編新人賞で奨励賞を受けた。そして、わずか6作目での直木賞受賞。「まさか、まさか。まだ作家と呼ばれることすらピンときていないのに…」