佐藤コーチの指導のもう一つの特徴は、演技構成点で「スケーティングスキル」として評価される基礎を徹底することです。真央ちゃんが最近の取材でも、「信夫先生のもとで一からスケーティングを見直した成果が、ようやく出てきた」と話しています。
私も練習で思い出すのが「100周スケーティング」です。本当にリンクを100周するわけではないのですが、左右の足をクロスさせながら、リンクを前向きと後ろ向きで何周も繰り返し滑る練習です。毎日繰り返すうちに、自分の中で一番スピードに乗れるときの手の位置やエッジへの体重の乗せ方などの感覚を体になじませていくのです。
3年かけて現在のレベルへ
スケーティング練習に慣れてくると、滑るスピードが徐々にアップします。演技全体を通してスピードが出ると、ジャンプへの流れも全く違ったものになります。そして、速い助走で踏み切れば、ジャンプに高さと幅が出るので、美しさもまします。