【Viva!ヨーロッパ】
大英帝国による南東アジアの植民地支配の代名詞にもなった英国の「東インド会社」。お世辞にもよいイメージとはいえない社名をブランド名に、お茶を中心とした高級食材などを輸入販売する英国の貿易会社が話題を呼んでいる。なぜ、植民地時代にこだわるのか。東インド会社のロンドン旗艦店を訪ね、世界最高品質とされるお茶を試飲しながら、英国のお茶文化に浸り、社名“復活”の秘密に迫った。
「性愛の茶」を試飲
高級感あふれるロンドン中心部のオックスフォード・サーカス店の試飲コーナーには、インド最古の性愛書「カーマスートラ」から名をとったお茶が陳列されていた。
早速、その「カーマスートラティー」に挑戦。口に含むと、オレンジの爽やかな香りとローズの甘い香りが広がった。残念(?)ながら、その名の“効果”は現れなかった。
「バレンタインデーのプレゼントにぴったり。私たちのティーマスターが自信を持って進めるブレンドです」。売り子の女性はこう言って胸を張った。