東京電力は2月26日、福島第1原発事故から来月(3月)11日で3年を迎えるのを前に、事故対応の最前線となった1、2号機の中央制御室を報道各社に公開した。
事故当時、全ての電源を失った制御室では運転員らが暗闇の中、懸命に対応に当たっていた。鉛筆の走り書きなど当時の痕跡はそのまま残されている。室内の放射線被曝(ひばく)線量は下がっているものの、遠隔操作で計器を監視している。
暗闇の中で対応
東京電力が26日に公開した福島第1原発1、2号機の中央制御室。1、2号機の間にあり事故当時は最前線の現場だった制御室の計器盤には、刻々と低下していく原子炉の水位が鉛筆で書かれたまま残されていた。暗闇の中、不安と恐怖におびえながらも、記録しなければいけないという強い使命感。最前線で働く運転員たちの「闘いの証し」がそこにはあった。
1、2号機海側の中央制御室がある建屋についた。1階は津波で浸水したため壁が壊れたまま残り、配管もむき出しの状態だ。原発の頭脳であり、精密機器がある中枢部の入り口とはとても思えない。