中国雲南省の省都、昆明市の昆明駅で29人が死亡、143人が負傷した無差別殺傷事件で、公安当局は3月3日、いまだに逃走しているとみられる犯行グループ数人の行方を全力で追っている。地元メディアによると、容疑者の遠方への逃亡や同様の暴力事件の再発を防ぐため、市内と郊外を結ぶ道路での検問を強化するなどの措置を取った。昆明市内でウイグル族が多く居住する地域では、大型車両や警官多数を配備し警戒態勢を強化。公安当局者がウイグル族の民家を回って執拗(しつよう)な捜索を行っており、ウイグル族が忽然(こつぜん)と姿を消したホテルもある。
「定宿」くまなく捜索
昆明市西南部に位置する大樹営地区。10台ほどのタクシーに「危険だから」と乗車拒否され、ようやくたどり着くと、迷路のような小路には、無数の蚊が飛び交っていた。建物が密集するその一画に、ウイグル族がよく利用している小さなホテルがある。6階建てのホテルの2階と3階は通常、ウイグル族で埋まっているという。