ただ、決して簡単な道のりではないことも事実です。「20年大会の成功を目指すのはもちろんだけど、社会の意識まですべて変えるのは難しいのではないか」。質疑の中で、東京の招致関係者から不安の声が上がっていました。パーソンズ副会長は、「大会はフィニッシュラインではない。変えていくことはできる」と、前向きに取り組む姿勢こそが大切だと強調していました。それぞれの大会で、少しずつ世界の意識が変わっていくことが大切だという趣旨と理解しました。
「パーフェクトな大会」。12年ロンドン大会は、パラリンピック関係者の間で今も語り草となっています。
英国の民放で放送されるなど、地元メディアがこれまでの大会以上に深く関わったことで英国内での人気が高まり、好調なチケットの売れ行きにつながりました。私が出場したときも、競技場は満員の観客で埋まり、とても幸せな気分でした。同時に、スポンサー企業への好感度も上がりました。