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STAP細胞が予感させる治療法 大和田潔 (1/2ページ)

2014.3.10 11:45

理化学研究所が作製した新型の万能細胞「STAP(スタップ)細胞」の塊(理化学研究所提供)

理化学研究所が作製した新型の万能細胞「STAP(スタップ)細胞」の塊(理化学研究所提供)【拡大】

  • 新たな万能細胞「STAP(スタップ)細胞」の作製方法=2014年2月2日現在

 STAP細胞(刺激惹起性多能性獲得細胞)の発見は再現性が議論となり、手順の詳細が公開される予定になっています。遺伝子操作などをしなくとも細胞に刺激を与えることで細胞分化が停止し、多能性を獲得するという視点から研究が進められました。外界の刺激に応じて細胞内の遺伝子が影響を受け、分化が解除されるという視点は興味深い発想です。

 ハーバード大学の共同研究チームは、若いマウスの細胞だけでなく、いったん人為的に脊髄を損傷させたサルを、STAP細胞を用いて治療する研究を始めているとも発表されました。理化学研究所(理研)は、米国のチームとともにSTAP細胞の作製方法に関する国際特許を出願していることも報道されています。

 私は、細胞を培養して毎日観察していたことがあります。若い細胞は、小さな細胞で、ぎっしりと美しく規則正しく配列します。その細胞の一部を新しい培地に移し、次代の細胞として継代(けいだい)して育て続けていると、だんだん幅の広い細胞になり、分裂しなくなります。細胞の機能も失われ、はがれ落ちて寿命が尽きていきます。若返る細胞はいません。顕微鏡をのぞいては、「何かを失いながら有限の時間、細胞が生命の灯をともしている」ことを実感していました。

臓器の再生に役立てるという新しい治療法

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