加えて、物語全体に男女間に限定しない多様な愛の形があってもよいというメッセージが込められており、同性婚を合法化する国々が増える昨今の世相を反映しているといえる。
「邪悪」「キリスト教的」
そのためか、3月12日付の米業界誌ハリウッド・リポーターや英紙ガーディアン(いずれも電子版)などによると、米コロラド州のケビン・スワンソン牧師が自身のラジオ番組で「5歳の子供を同性愛に導く非常に邪悪な映画である」などと非難する騒ぎがあった。
一方で、米テキサス州のヒューストン・バプティスト大学で歴史学を教えるコリン・ガバリーノ准教授は1月25日付のガーディアン紙に対し「この作品は自己犠牲の尊さを説く非常にキリスト教的な内容である」と説明した。同性愛からキリスト教的自己犠牲まで、さまざまな解釈ができることが、大ヒットの一因のようだ。