韓国南西部全羅南道の珍島(チンド)沖合で旅客船「セウォル号」が沈没した事故で合同捜査本部は4月18日、乗客の救助を尽くさず船を脱出したとして特定犯罪加重処罰法違反などの疑いでイ・ジュンソク船長(68)の逮捕状を請求した。聯合(れんごう)ニュースによると、事故当時、操船していた20代の女性3等航海士と操舵(そうだ)手についても業務上過失致死などの疑いで逮捕状を請求した。
これに先立ち捜査本部は、事故当時、操舵手に指示するなど船長業務をしていたのは経験が浅い3等航海士で船長はその場にいなかったと明らかにした。
韓国メディアによると、3等航海士は女性で経験は1年余り。救出者名簿に名前がなく安否不明とみられ、捜査に支障が出る可能性もある。船長は事故時、休憩中だったとの情報もある。韓国では、3等航海士でも操船の指示を行うことは可能だが、潮流が速い現場海域を通る際に経験の浅い航海士に操船を任せた船長の判断も問われることになる。
18日は潜水士が船内に入り空気の注入を開始した。しかし、海上に出ていた船底の先端部分は午後に完全に水没した。つり上げ船で引き揚げ作業に入る。