第67回カンヌ国際映画祭(5月14~25日)のコンペティション部門に作品「2つ目の窓」が出品されることが決まった河瀬直美監督(44)が4月18日、東京都内で記者会見し、「クランクインして撮影を開始したすぐあとに世界一の映画になると確信しました。この作品が私の最高傑作であることは間違いありません」と語った。
作品の舞台は奄美大島。島に暮らす界人は16歳。古代から伝わる八月踊りの満月の夜、海に浮かぶ男の死体を見つけてしまう。男の顔に見覚えのある界人は、強いショックを受ける。そんな様子を同級生の杏子が目にする。
河瀬監督は「夕日に圧倒されます。朝日の神々しさ、満月の夜の神秘、自然に負けない少年少女の生命力。そのすばらしさは言葉にできないほどです。ぜひ多くの人に映画館で見てほしい」と語った。
河瀬監督はカンヌ国際映画祭にはゆかりが深い。1997年に「萌の朱雀」でカメラドール(新人監督賞)、2007年に「殯の森」でグランプリ(審査員特別大賞)を受賞。13年には審査員を務めた。「審査員をやって感じたのは、一流の映画人たちの映画への情熱でした。愛がないとだめなんです」と熱き思いを語った。
作品は7月26日から全国公開される。これに先立ち、6月1日午後10時からWOWOWシネマで先行放送する。(SANKEI EXPRESS)