映像では、決選投票当日、中部パルワン州で選管職員がアブドラ氏の票を箱に詰める様子が写っている。この中で、選挙監視員が選管職員に対し、8人しか投票に来ていないのに、200人もの有権者が登録されていることを問いただしている。
アフガンではこれ以外にも、複数の告発映像や音声が報道されている。
アブドラ氏は、アマルヘイル氏の辞任を受け、記者会見で「対話の扉は開かれた」と述べ、やや柔軟な姿勢を示した。また、アフガン・メディアによれば、25日には開票作業の監視作業を再開させたといい、混乱は収まる気配を見せつつあるが、今後も不正をめぐり混乱する恐れはくすぶっている。
タリバンは妨害続行
一方、国防省のザヒル・アジミ報道官は(6月)15日、決選投票当日にタリバンなどによる選挙妨害テロが506件に上ったと明らかにした。治安要員18人が死亡し、74人が負傷。市民の死者は33人、負傷者は63人で、被害規模は4月の初回投票時を大きく上回った。治安部隊側もタリバンのメンバー176人を殺害し、93人を負傷させたという。