世界の優れた芸術家を顕彰する「高松宮殿下記念世界文化賞」(主催・公益財団法人日本美術協会=総裁・常陸宮殿下)の第26回受賞者が決まり、7月16日、高松宮殿下記念世界文化賞国際顧問の中曽根康弘元首相(アジア委員会委員長)が東京・内幸町の日本プレスセンターで記者会見を行い、発表した。
今回の受賞者は、絵画部門=マルシャル・レイス(78)〈フランス〉▽彫刻部門=ジュゼッペ・ペノーネ(67)〈イタリア〉▽建築部門=スティーヴン・ホール(66)〈アメリカ〉▽音楽部門=アルヴォ・ペルト(78)〈エストニア〉▽演劇・映像部門=アソル・フガード(82)〈南アフリカ〉-の5部門5氏。受賞者はこれで計134人になる。エストニアとアフリカからは初めての受賞。
発表はパリ、ローマ、ロンドンなど世界5都市でも行われ、パリのケ・ブランリー美術館で行われた記者会見には日本美術協会総裁の常陸宮殿下と同妃殿下が臨席された。
発表会では主催者を代表して日枝久・日本美術協会会長が「芸術は人種と国境の壁を越える共通言語。その『人類共通の宝』の一層の発展と振興に努め、世界の平和と繁栄に寄与していきたい」とあいさつ。絵画部門受賞者のレイス氏が「私は精神の自由を大切にしてきた。同じように長い時間をかけ、何かを伝える努力をしている日本や世界の芸術家に敬意を表したい」と喜びを語った。