小雨が降ったり止んだりの1日となった「フジロックフェスティバル’14」最終日の7月27日午後9時半、夜の冷気で少し肌寒くなってきた森の中のグリーンステージに、ヘッドライナーを務めるハワイ出身の人気アーティスト、ジャック・ジョンソンが登場した。ジャックはTシャツにジーンズという軽装で、アコースティックギターをかき鳴らしながらヒット曲を次々と披露。3万人が収容できるという会場では、ステージ近くは立ったままのオーディエンスで埋まり、後方は自分で持ち込んだキャンプ用のいすに腰をかけ、ゆったりと極上の音楽に酔うひとが目立った。
ジャックの来日は3年ぶりだ。前回は2011年3月、ジャパンツアーで大阪に滞在していたところ東日本大震災に遭遇し、ツアーは途中で中止となった。そうした経緯を知るファンは多く、「私はジャックです」と片言の日本語を交えたあいさつで親しみを表現すると、会場から大きな拍手がわいた。中盤にはグリーンステージで昼間演奏したジョン・バトラー、終盤にはオゾマトリがゲストとして登場するサプライズもあり、たっぷり1時間半にわたる充実したステージとなった。