【Fashion Addict】
ここ最近、柄の上に全く別の柄を重ねる、派手めのミックスモチーフファッションが花盛り。トレンド感とオリジナリティーを兼ね備えたプリント柄を各ブランドが打ち出す中、今後ますます注目を集めそうなのが、イタリアの新進気鋭のブランド「MSGM(エムエスジーエム)」だ。特徴である大胆で自由な柄使いはどのようにして生まれたのかを探った。
独自のセンスで「編集」
イタリアで2009年に誕生したブランド「MSGM」は、ジャンルを問わず編集されたカルチャー雑誌のようだ。デザイナーのマッシモ・ジョルジェッティ(37)が、時代もジャンルも横断し、好みの音楽、写真、絵画、現代美術、文学などから集めたアーティスティックなエッセンスを、独自のセンスで「旬」の美しい洋服に仕立て上げている。その広い守備範囲と、そこから個性さまざまなモチーフを選択して1枚の洋服にコラージュする「編集」の手腕に、思わずうならされる。