【国際情勢分析】
北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)第1書記(31)の健康問題についてさまざまな臆測が流れる中、中国メディアが“怪情報”に神経をとがらせている。北朝鮮が核開発やミサイル発射を強行し、自制を求める中国の顔に泥を塗り続けたことで、中国国内でも昨今、中朝関係は「冷淡」と表現されるが、中国共産党機関紙、人民日報傘下の国際情報紙、環球時報は9月29日付の社説などで「中朝関係の大局には何も変化がない」と強調。欧米諸国や日本、韓国の世論の影響を受けぬよう、中国国民に訴えている。
「中朝関係が複雑さ増す」
金第1書記は9月3日を最後に、公の場に姿を見せていない。25日の最高人民会議(国会に相当)も欠席した。朝鮮中央テレビは25日、金第1書記が足を引きずって現地指導する様子を映した記録映画を放映。「不自由な体なのに、人民の指導の道を炎のように歩み続けるわが元帥」と説明したが、「高尿酸血症、高脂血症、肥満、糖尿、高血圧などを伴う痛風」なのか、「両足首のひび」なのか、いまだに真偽は定かではない。