政府と経済界、労働団体の代表が雇用や賃金を議論する「政労使会議」で、年功序列型賃金の見直しが焦点となっています。
Q 年功序列型賃金とは何ですか
A 企業や官公庁で年齢や勤続年数を重ねるに連れて賃金が上がっていく仕組みのことです。一つの企業で定年まで勤め上げる終身雇用と並び、戦後の経済発展を支えた日本型雇用慣行の柱として定着しました。
Q どんなメリットがあるのですか
A 企業への帰属意識や従業員間の連帯感が強くなるといわれています。従業員が時間をかけて技術を身につけたり経験を積んだりすることで、組織としての力が増し、企業の成長にもつながると考えられてきました。
Q なぜ見直す必要があるのですか
A 安倍晋三首相は、年長者の賃金が高くなる年功序列を見直すことで、子育て世代や若者を中心とした非正規労働者の収入を手厚くするべきだという考えを示しています。子育てでキャリアを中断した女性や優秀な外国人が働きやすくなり、就業人口が増えて社会が活性化するとの期待もあるようです。