香港で次期行政長官選への民主派参加を求める大規模デモが始まり、学生や市民が幹線道路を占拠してから1週間の4日夕、香港政府トップの梁振英行政長官(60)がテレビ演説を行い、政府と警察は社会秩序回復のため「全ての必要な行動を取る責任と決意がある」と述べ、休み明けの6日朝までのデモ解散を求めた。
強制排除の可能性が高まる中、デモ隊、政府側の双方が5日、衝突回避に向けて妥協点を探った。一方、中国人民解放軍が香港に隣接する広東(カントン)省(省都・広州)の境界に近い地点に、集結し始めていることが確認された。中国政府が学生らに無言の圧力をかける意図があるとみられる。
政府機能の正常化焦点
学生らは5日も、庁舎の入り口前に鉄柵などを設置したまま政府職員の出入り阻止を続けた。デモ隊は祝日だった2日から行政長官弁公室(官邸)と本部庁舎を包囲、政府機能は3日からまひしており、6日に政府機能が正常化するかどうかが焦点となっている。