世界的な人気を誇る英児童文学の名作「くまのパディントン」の実写映画が28日に公開されるのを前に、英国の審査機関が小さな子供が鑑賞するのは好ましくない「PG」に指定し、波紋が広がっている。
「軽度の性描写が認められる」というのがその理由で、楽しみにしていた子供たちが親に連れて行ってもらえなくなり、興行収入に影響が出るのは必至。原作者や出演俳優、映画ファンからも疑問の声が上がっている。映画鑑賞に制限を設ける「レーティング」をめぐっては、各国で審査の基準が不透明で不公平との声が根強く議論を呼びそうだ。
原作は累計3000万部
「くまのパディントン」は、英作家、マイケル・ボンド氏(88)の原作で、ペルーからロンドンにやってきた架空のくまがブラウン家に引き取られ、数々の事件に巻き込まれるという物語だ。マーマレードが大好物で、赤い帽子に青いダッフルコートと大きな旅行かばんがトレードマーク。1958年の第1作から、これまでに70作が出版された。日本語を含め30言語に翻訳され、全世界で累計3000万部が売れている。