最大震度6弱を観測した長野県北部の地震は22日で発生から1カ月。被災地は本格的な冬を迎えたが、現在も白馬村、小谷(おたり)村、小川村の計約110人が宿泊施設などで避難生活を続けている。年内の入居を目標に仮設住宅の建設も進んでいるが、地震で倒壊した住宅は雪に埋もれたままで、片付け作業は来春まで中断せざるを得ない。被災者がゆったりした気持ちで新年を迎えられる状況にはない。
「これで4カ所目」
最も大きな被害が出た白馬村では現在、25世帯53人が村内4カ所のホテルやペンションで避難生活を送っている。村は発生翌日の11月23日、村の「保健福祉ふれあいセンター」を1次避難所として開設。その後、避難住民は11月30日から、村が借り上げた村内のホテルなど2次避難所に移転。ただ、それらのホテルなども繁忙期を迎えたことから、避難住民は今月19日から村が確保した4カ所の宿泊施設に移った。
このうち、希望者は県が村内に建設中の仮設住宅に移る。仮設住宅は雪の落ちやすい急勾配の屋根や二重の断熱材を用いるなど豪雪地帯の気候に合わせた仕様で、計35戸の建設が急ピッチで進んでいる。年内に完成し、入居できる見込みで、村は入居希望者の聞き取りを行っている。