交差点の少し北のあたりは、中世に刑場があったという。六地蔵もその刑場で処刑された罪人を供養するために祀(まつ)られ、後に六地蔵交差点脇の現在地に移されたと伝えられている。事実関係としては、六体のお地蔵さんが移ってきたから、六地蔵という地名で呼ばれるようになったのだろう。
現在の住居表示は由比ガ浜1丁目。それでも交差点やバス停には六地蔵の名が残っている。赤い前垂れをかけたお地蔵さんの前にはいつも季節の花が供えられ、道行く途中に立ち止まって一礼する人も少なくない。ミスマッチのチカチカLEDも地元に愛されている証拠である。(編集委員 宮田一雄/SANKEI EXPRESS)