重鎮シェフ懇願され再登場
そんなお店のオーナーシェフ、福村賢一さん(67)は、関西で最初に和風スパゲティーを提供し、京都で最も早く本格イタリア料理のお店を始めた人物で知られ「弟子の弟子の弟子が京都でお店をオープンさせている」(福村さん)というこの道45年という京都イタリアン界の重鎮。
73年に修業先のイタリアから帰国し、新大宮にイタリア料理店「フクムラ」を開業したのを皮切りに、80年までに四条や河原町にも出店したが、2002年にお店の権利をすべて譲り、悠々自適の生活を送っていた。
ところが、御池通の整備に伴い、京都市などから通りのにぎわい演出のためイタリア料理店の出店を懇願され、市立御池中学などが入居する通り沿いの複合施設「京都御池創生館」の1階でこのレストランを開業することになったという。
パスタ、野菜、香辛料…全て
そんなわけで、通りのにぎわいづくりの“拠点”を担うことになったこのレストランだが、最大の売りは「パスタ、野菜、香辛料、生サラミなど、すべてが自家製」(福村さん)ということ。昔、材料が簡単に手に入らなかったので、自家製で調達して以来、今に至っているとのことだが、そのこだわりが逸品を生み出す。