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【パリの中庭】モノと向き合う (1/4ページ)

2015.1.9 10:40

上質な阿波和三盆糖を使用した鈴懸のお干菓子「tatamize(タタミゼ)」1080円(税込み)=2015年1月5日(提供写真)

上質な阿波和三盆糖を使用した鈴懸のお干菓子「tatamize(タタミゼ)」1080円(税込み)=2015年1月5日(提供写真)【拡大】

  • 一点一点、職人の手仕事で仕上げられた「tatamize(タタミゼ)」用の木型=2015年1月5日(提供写真)
  • 「丸若屋」代表、丸若裕俊(まるわか・ひろとし)さん(本人提供)

 「現代における環境やニーズの変化はモノ作りを困難にしている」という言葉は、いまや常套(じょうとう)句のようだ。しかし私は、安易に用いることに疑問を感じる。状況は異なれども先人たちの時代にも困難は存在していたからだ。たとえば現代では、アイデアのヒントを膨大な情報の中から検索できるようになった。しかし100年ほど前までそうした情報は大変貴重であった。この困難を乗り越えるため、先人たちは自然を見つめ、自己を突き詰めている。要する時間は長く、一生は短かった。だからこそ創作に人生が写り込んだ。これが、“モノ作り”が“モノを生む”ための英知であるゆえんだろう。時代は変われども、そうした行為にわれわれが倦(う)んではならない。いつの時代も困難を突破した先に新たな地平が見えるという事実に変わりはなく、むしろ現代は人類史上最もモノを作りやすい時代であるとも言えるのだ。

 「望む」と「応える」

 一方で、最初の言葉を“現代におけるモノ作りは危機的状態にある”と解釈するならば大いに共感できる。モノと情報のあふれる現代という環境にあぐらをかけば、早晩モノ作りはダメになる。

本質の意を感じて

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