これは今となっては僕の常識では通じない部分もあるかもしれませんが、僕らの時代はストリートダンスという名の通り、公園の一角や閉店したビルの前などが練習場所で、ダンサーは自然とそういう所に集まっていたものです。友達を作ろうという感覚よりは、周りに居るダンサーが踊っている姿を見て、技術のシェアをしたり、イベントに誘ったりと、何となく一緒の空間に居る内に気付いたら友達になっていたという感じです。
好きな物や空気感で繋(つな)がった友達というのは非常に繋がりの強いもので、今でも僕は当時からの仲間と交流しています。昨今はダンススタジオでのダンスが主流ですから、そのスタジオの空気に溶け込めないとすぐに友達を作るということはできない、もしくは少し難しいのかもしれませんが、大切なのはダンスが好きという気持ちです。どのチームだから、どのスタジオだから、ということではなく、僕らはダンスが好きという気持ちで繋がっています。それこそ国境や言語も関係なく繋がっているし、もっともっと繋がって行けると思っています。