中村吉右衛門の大きな芸と自分の見せ方に憧れている。「1月浅草の『五段目・六段目』で尾上松也さんが演じている早野勘平をやってみたい。僕には若衆や女方が多いんだけど、敵役みたいな悪役にも挑戦してみたい」と表情を輝かせる。
4年前は普通の高校生。本格的に歌舞伎に打ち込み、ファッション関係の仕事が舞い込むようになったことから、スーツなどを着ることにも関心を持つようになった。舞台の楽屋では自身のファッションに対しての仲間の反応を確かめているという。
今回の写真撮影で用意されたのはいずれも柄が異なるシックなジャケットとベスト、パンツ。一見すると、年齢層が高く、難しい組み合わせだが、筋肉質の体は驚くほど格好良く着こなす。「最初はあまり着たことがない色合いで、似合うかどうか心配でしたが、着てみたらしっくりきました。感覚は“新境地”ですね」とさわやかな笑みを見せた。