≪ウクライナ 政府軍が要衝撤退、親露派も重火器撤去着手≫
ウクライナのペトロ・ポロシェンコ大統領(49)は18日、親ロシア派武装組織との攻防が続いていた東部ドネツク州の要衝デバリツェボから政府軍が撤退を始めたと表明した。ロイター通信が報じた。ウクライナ国家安全保障防衛会議の報道官は、政府軍の約8割が現地からの撤退を完了したと明らかにした。近く全軍が退く見通し。
一方、親露派組織「ドネツク人民共和国」は18日、和平合意に従い、前線からの重火器撤去に着手したと発表した。ウクライナ政府側は確認していない。
親露派は18日までにデバリツェボをほぼ制圧。支配領域を広げた上で、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領(62)とウクライナのポロシェンコ大統領がドイツ、フランス首脳の仲介で達成した和平合意を履行する姿勢を示した。
親露派は停戦発効以降もデバリツェボを守る政府軍を包囲し攻撃。包囲された政府軍は数千人規模とされる。タス通信によると親露派幹部は、政府軍の数百人が18日に武器を置いて投降したと述べた。