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【野口裕之の軍事情勢】中国が「イスラム国」に先駆けて使用した「汚い爆弾」 (2/6ページ)

2015.2.23 06:00

大量のプラスチックごみが押し寄せたフィリピンのマニラ湾。これでは漁もままならず、まさに「汚い爆弾」と言えるが、世界中で海洋投棄されているプラごみの3割が中国から発している=2013年6月8日(ロイター)

大量のプラスチックごみが押し寄せたフィリピンのマニラ湾。これでは漁もままならず、まさに「汚い爆弾」と言えるが、世界中で海洋投棄されているプラごみの3割が中国から発している=2013年6月8日(ロイター)【拡大】

 プラごみ海洋投棄世界一

 確かに中国のプラスチック廃棄は断トツのワースト1位とはいえ、上位10カ国中8カ国がアジア諸国で、中国のみ責めることは公平性を欠く。だが、メコン川上流に在る中国領のダムがゴミ捨て場と化し、下流の東南アジア諸国に甚大な被害を与えている不届きを並べると、中国の“世界観”が透ける。

 中国は膨張を止めない「中華秩序」の、はるか外縁に国際秩序を観ている。さすがに、ヘンリー・キッシンジャー元米国務長官(91)も警戒感を持ち始めたとの見方が出てきた。キッシンジャー氏は超現実主義者。自国益のためには「工場廃液や下水を精製して作る食用油」や「人間の毛髪で作る醤油」といった“中国製格安食品”の輸入すら前のめりになるやもしれぬ。その種の人物が近著《ワールド・オーダー=世界秩序》で論じた。

 《中国は米国主導の海洋秩序安定活動を必ずしも規則とはとらえていない。上級指導層を含め中国人は、国際システムにおける規則順守や責任を求められても、システム自体の構築時に参画していなかったので、順守義務はないと考えている》

“戦勝国”を詐称しながら、国際秩序構築に参加しなかったとは面妖だが…

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