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社会はなぜ左と右に分かれるのか ジョナサン・ハイトの御提案 松岡正剛 (1/5ページ)

2015.4.1 18:55

【BOOKWARE】編集工学研究所所長、イシス編集学校校長の松岡正剛さん=9月14日、東京都千代田区の「丸善丸の内店内の松丸本舗」(大山実撮影)

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 【BOOKWARE】

 「鏡に映った像はなぜ左右は逆になるのに、上下は逆さまにならないのだろうか」。この問いに答えるのはけっこう難しい。自然界とわれわれの知覚にひそむ対称性のことを探検しなくてはならないからだ。ぼくは世界一の数学ディレクターだったマーティン・ガードナーの『自然界における左と右』に導かれて、やっと“真相”に到達できた。そこには時間の不可逆性から素粒子のパリティ(対称性)問題までが待ち伏せていた。

 われわれの身体感覚に左右の区別ができたということも、けっして簡単ではない。脳が左右の半球に分かれ、目や耳や両手や両足や肺や腎臓が左右一つずつだということなど、いろいろ候補原因を総動員させる必要がある。そのうえで人類は「右利き」派になったのだ。

 では、ナイフとフォークの左右化や、背広やブラウスや着物の合わせ方の左右の優位性や、「右向け右」や左ハンドル右ハンドルなどは、どうやって決まったのか。社会や生活での左右の決まり方は、実は歴史と民族の慣習による。たとえば日本の朝廷では大臣は左大臣のほうが右大臣より上なのだ。中国ではしばしば「吉事尚左、凶事右」とも言う。

意見や行動や価値観を左右に分けたがる「むらむら心」

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