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【トルコ総選挙】与党過半数割れ 連立交渉難航か 大統領、権限強化の野望遠のく (4/4ページ)

2015.6.9 09:00

少数民族クルドの旗を掲げながら、総選挙での躍進を喜ぶクルド人系政党、人民民主党(HDP)の支持者たち=2015年6月7日夜、トルコ・ディヤルバクル(AP)

少数民族クルドの旗を掲げながら、総選挙での躍進を喜ぶクルド人系政党、人民民主党(HDP)の支持者たち=2015年6月7日夜、トルコ・ディヤルバクル(AP)【拡大】

  • 投票所に姿をみせたトルコのレジェブ・タイップ・エルドアン大統領(中央)=2015年6月7日、トルコ・イスタンブール(AP)
  • トルコ総選挙(開票率98.85%)=2015年6月8日。※トルコ紙ザマンから作成

 早期解散の観測も

 総選挙では、内戦下のシリアに接する南部でAKPが大きく票を減らした。シリア反体制派を支援し、170万人超の難民を受け入れてきたエルドアン氏の対シリア政策への不満が強いことも明らかとなった。

 AKPの過半数割れで、改憲論議がひとまず頓挫したことは間違いない。昨年、大統領となったばかりのエルドアン氏がレームダック(死に体)に陥るとの見方さえある。最大都市イスタンブールでは7日夜、反AKP派の市民らが花火を打ち上げるなどして同党の過半数割れを祝った。

 一方、どのような組み合わせになっても、イデオロギーや民族的な支持基盤が異なる各党が連立を維持するのは困難とみられる。政治が不安定化すれば、それを是正するとの名目でエルドアン氏が早期の解散・総選挙に動くとの観測もあり、手負いの“スルタン”の闘争は今後も続く可能性が高い。(大内清/SANKEI EXPRESS

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