キング牧師ことマーティン・ルーサー・キング・Jr.(1929~68年)の人物像に迫る初の長編ドラマ「グローリー 明日への行進」を監督したのがエヴァ・デュヴァネイ(42)だ。彼女はSANKEI EXPRESSのメール取材に「最初の脚本は白人男性が執筆しましたが、私はアフリカ系米国人の女性としてリライトさせてもらいました。その結果、アフリカ系米国人の歴史をもっと掘り下げることができました。この映画を見た人がもっとキング牧師を知りたいと思ったり、自分でも調べるようになってくれたら、うれしいですね」と強調した。
ノーベル平和賞を受賞した翌年となる1965年、キング牧師(デヴィッド・オイェロウォ)は、黒人の選挙権を求める大勢の同志と、米アラバマ州セルマから州都モンゴメリーまで80キロのデモ行進に踏み切った。だが、白人の州警察と民兵隊が道を阻み、次々と黒人たちに暴力を振るい始める。その様子がテレビのニュースで全国に放映されると、7000万人を数える全米の視聴者に衝撃を与え、デモ行進への参加を希望する人々が全国から集まり始める。