人気ゲーム機「ニンテンドーDS」や「Wii(ウィー)」の開発を主導した任天堂社長の岩田聡(いわた・さとる)氏が11日、胆管腫瘍のため死去した。55歳。通夜は16日午後6時、葬儀・告別式は17日午後1時、京都市左京区岡崎天王町26、岡崎別院で。喪主は妻、佳代子(かよこ)さん。葬儀委員長は竹田玄洋・任天堂専務。
後任の社長は未定で、当面は代表権を持つ2人の専務が社長業務を代行する。
任天堂によると、数日前から体調を崩して入院していた。昨年の株主総会は、胆管腫瘍(たんかんしゅよう)の療養で欠席したが回復し、今年の総会は議長を務めていた。
事業スタイル転換道半ば
岩田氏は、ゲーム制作会社「ハル研究所」で任天堂向けソフトの開発に携わった後、創業家の山内溥(ひろし)前社長の目にとまり、2000年に任天堂の取締役に迎えられた。02年5月に42歳の若さで社長に就任し、「ニンテンドーDS」や「Wii」などヒット商品の開発を先導。両機の世界的な好調を背景に、09年3月期連結決算は売上高1兆8386億円と過去最高の業績を記録した。