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7月30日は人身取引反対世界デー 被害2090万人 日本にも一端  (3/5ページ)

2015.7.24 11:00

バングラデシュの少女は、自宅近くで連れ去られ売春宿に送られた。今は、ワールド・ビジョン・ジャパンのサポートで自宅に戻っている=2014年8月10日(ワールド・ビジョン・ジャパン撮影)

バングラデシュの少女は、自宅近くで連れ去られ売春宿に送られた。今は、ワールド・ビジョン・ジャパンのサポートで自宅に戻っている=2014年8月10日(ワールド・ビジョン・ジャパン撮影)【拡大】

  • 人身取引をなくすために取り組む地域住民ボランティアグループ=2014年2月28日(ワールド・ビジョン・ジャパン撮影)
  • ワールド・ビジョン・ジャパンの松本謡子(ようこ)さん(中央、ワールド・ビジョン・ジャパン撮影)
  • ワールド・ビジョン・ジャパン(WVJ)__キリスト教精神に基づいて開発援助、緊急人道支援、アドボカシー(市民社会や政府への働きかけ)を行う国際NGO。子供たちとその家族、そして彼らが暮らす地域社会とともに、貧困と不公正を克服する活動を行っている。http://www.worldvision.jp/

 また別の女性は、経済成長著しい隣国タイに仕事を求めた。さらに、農村地域に根強く残る出稼ぎ文化が彼女らのタイ行きを後押しする。「お母さんもおばあちゃんもこの林の抜け道を使ってタイに出稼ぎに行っていたのよ」という先祖代々伝わる出入国ルートを持つ家庭まであるくらいだ。その先に潜む人身取引の危険性を認識する方が難しいかもしれない。「タイでウエートレスの仕事がある」と言われ、ようやく仕事に就ける可能性を見いだしてタイ行きの車に飛び乗った彼女。しかし、待っていたのは売春宿だった。

 入国手続きに必要だとパスポートを取り上げられ、部屋に監禁され、言葉も法律もわからず助けを求める術がない中、支配者の個人的な利益のために自分の性が売られ続ける。逃れようとすれば暴力を振るわれるだけでなく、家族にまで暴力が及ぶと脅される。無防備な少女たちをあまりに残忍な奴隷支配が苦しめる。驚くべきことに、彼女たちをだまし地獄へ陥れる人身取引業者は巨大な犯罪組織だけではなく、むしろ近親者が多いという。彼女たちの多くは、「ただ、家族を助けたい」という一心からタイへ向かったのだ。家族のために勉強を諦め、働くことを決意したのに、巧妙な悪の手口にひっかかってしまった。

人の心が取引される「人心取引」

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