リオデジャネイロ五輪出場枠を懸けたレスリングの世界選手権第3日は9日、米ラスベガスで行われ、女子53キロ級で13連覇を達成した吉田沙保里(さおり、ALSOK)と48キロ級3連覇の登坂絵莉(とうさか・えり、至学館大)、69キロ級で銅メダルの土性沙羅(どしょう・さら、至学館大)の3人が、12月の全日本選手権出場を条件に五輪代表へ決まった。
五輪4連覇を目指す吉田は、個人戦での連勝を「200」とした。登坂は決勝でロンドン五輪銀メダルのマリア・スタドニク(アゼルバイジャン)に3-2の判定で逆転勝ち。土性は3位決定戦でナサンブルマー・オチルバト(モンゴル)に6-5で判定勝ちした。
吉田が感極まって泣いた。勝利を期待され、応え続けてきた32歳。辛勝で16度目の世界一に輝き「本当に苦しかった」と声を震わせた。
決勝で3年連続の対決となったマットソンに大苦戦。第2ピリオドに2度押し出して2-1とリードしたが、終盤はタックルを封じられ劣勢だった。「負けるかも」と弱気になった時、数十分早く48キロ級で優勝を決めた登坂の奮闘が頭をよぎった。