【本の話をしよう】
子供のころ、叔父に勧められて『アクロイド殺人事件』を読んで以来、それなりに読書をするようになりましたが、やはり好きなジャンルといえばミステリーや、ちょっと不思議な感じがするファンタジー要素のあるもの、あるいはホラーなどになるでしょうか。反対にがっつり恋愛ものにはあまり食指が動きません。自分にあまりにも縁がないからでしょう。とはいえ、謎に満ちた殺人事件や身の毛もよだつ恐怖の怪現象に縁があるかといえば、それもないことに、今書いていて気づきました。
非常にまれにですが、人から「霊感あるでしょう?」と言われることがあります。でも、まったくありません。昔、心霊写真集がはやったとき、中学校にその手の本をひそかに持ってきた子がいました。自称「私って実は霊感があるの」な女の子は、「見ていたら頭が痛くなった」とか具合悪そうにしていましたが、私はさっぱりでした。親切に「ここに霊が写っていますよ」と白く線で囲まれているページを凝視しても、なにがなんだかわからずじまい。
ですが、関わりがないのが興味の有無に直結した恋愛小説と異なり、霊的な現象や、現実から逸脱した現象を描いた話は今もとても好きです。