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長崎・五島列島 豊かな資源に迫る隣国の触手 世界遺産登録で国境離島守る (1/3ページ)

2015.9.29 10:00

自然に覆われ、ひっそりとたたずむ頭ケ島天主堂。世界遺産登録申請後、観光客が3割ほど増えているという=2015年7月21日、長崎県南松浦郡新上五島町(鈴木健児撮影)

自然に覆われ、ひっそりとたたずむ頭ケ島天主堂。世界遺産登録申請後、観光客が3割ほど増えているという=2015年7月21日、長崎県南松浦郡新上五島町(鈴木健児撮影)【拡大】

  • 1917(大正6)年に完成した頭ケ島天主堂。門柱や石段は神社などに使われる和様式で、教会との和洋折衷が、島の文化を象徴しているという=2015年7月21日、長崎県南松浦郡新上五島町(鈴木健児撮影)
  • 海に面したキリシタン墓地を整備する頭ケ島天主堂の松井義喜代表=2015年7月20日、長崎県南松浦郡新上五島町(鈴木健児撮影)
  • 福江市の鬼岳から見た自然豊かな五島の島々。長崎市から西に約100キロ、高速フェリーで1時間半で結ばれている=2015年7月18日、長崎県五島市(鈴木健児撮影)
  • 遣唐使の最終寄港地とされる福江島の三井楽地区で行われた競漕・ペーロン大会。銅鑼(どら)を打ち鳴らしながら、へさきが突き出たペーロン船を漕ぎ、速さを競う。島民の交流の場となっている=2015年7月19日、長崎県五島市(鈴木健児撮影)
  • 福江島にある福江教会では、毎日ミサが行われている。島民の約1割がキリスト教徒だという=2015年7月18日、長崎県五島市(鈴木健児撮影)
  • 大陸から伝わったともいわれる五島うどん。細くてコシが強い手延べ麺をトビウオだしであっさり食べるのが定番だという=2015年7月20日、長崎県南松浦郡新上五島町(鈴木健児撮影)
  • 頭ケ島天主堂=長崎県南松浦郡新上五島町

 長崎港(長崎市)から西へ約100キロ、高速フェリーで1時間半、五島列島・福江(ふくえ)島(長崎県五島市)の福江港に着いた。福江島、久賀(ひさか)島、奈留(なる)島、若松島、中通(なかどおり)島、小値賀(おじか)島など大小合わせておよそ150ほどの島からなる五島列島は総面積は660平方キロ、人口約6万人。古くは遣唐使の最終寄港地として栄え、真っ青な海と約50のカトリック教会が点在する美しい国境の島だ。

 さまざまな文化や風習を受け入れてきた歴史のせいか、島民には観光客などを快く迎え入れる開放的な気質があるように感じた。

 一方で、水産業も農業においても資源豊かな国境の島には、気になる隣国との関係がつきまとう。2010(平成22)年、福江島沖の無人島、包丁島がインターネットで売りに出された。同じく福江島沖の姫島にも中国資本から買収に向けての接触があったという。いずれも何らかの理由で実現はしなかったが、隣国からの触手は確実に迫っている。五島市防衛協会理事の山口要蔵さん(62)によると「あるルートで中国人が、漁港で取引されない魚を全て買い取りたい、という話や木材を全て、また山林ごと買いたい」など島の資源を求める話があったという。

世界遺産登録で国境離島守る

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