10歳以下の子供のヘディングはレッドカード!! 米サッカー連盟(USSF)は、脳振盪(しんとう)リスク軽減のため、奇抜な指針を策定した。米国内の保護者らが国際サッカー連盟(FIFA)やUSSFを相手に起こした集団訴訟の和解条件の一つという。11~13歳の子供についても、ヘディングの回数を制限する。欧米では、スポーツ中の「脳振盪対策」が重視されているが、ヘディングはれっきとした得点手段だけに、米国サッカーの弱体化を懸念する声も出ている。
重視される脳振盪対策
米紙ニューヨーク・タイムズや米CNN、米CBSニュース(いずれも電子版)などによると、今回の“ヘディング禁止ルール”の対象となるのは、USSF傘下にあるユースナショナルチームと、米サッカー開発アカデミーに所属する選手。
USSFは、ヘディング禁止・規制のほか、監督や審判、保護者、選手に脳振盪の危険性を周知させるキャンペーンを展開したり、試合中に脳振盪を起こした選手の扱い方や戦列復帰の手順をマニュアルにまとめたりする。
USSFは「今回のルール適用に関し、われわれは各地方の組織に対する直接的な権限は持っていない。あくまで推奨事項だ」として、ルールの適用は、傘下団体の判断に任せる考えだ。