「友達はどこだ」
部屋にはアバウド容疑者のいとことみられる若い女がいた。「友達(アバウド容疑者)はどこだ」と尋ねる警官。女は「私の友達じゃない」と答えた。
5時半ごろ、女は長い連射の後、身に着けた爆発物で自爆。「耳をつんざくような音」(近所の住民)が街中に響き渡った。アパートは激しく壊れ、近くの建物の窓も粉々に。遺体の断片が警察車両の上に落ちてきた。女は直前、特殊部隊を手招きして爆発に巻き込もうとしたが、隊員はその意図に気づいていた。
7時半ごろ、再び大きな爆発音がした。銃撃戦の末、別の1人が手榴(しゅりゅう)弾により死亡。4階の床が抜け、3階に遺体が落下した。特殊部隊は隠れていた2人を拘束、アパート外でもさらに3人を拘束した。
特殊部隊が誰か残っていないか、無人機やロボットで部屋の様子を探る。だが、鮮明な映像が得られず、ロボットもがれきでうまく動けない。
夜が明けた。仕掛け爆弾を警戒し、地元当局が住民に自宅にとどまるよう呼び掛ける。11時半ごろ、警察がついに制圧作戦終了を発表。規制線が徐々に解除され、街に平静が戻った。(共同/SANKEI EXPRESS)