【国際情勢分析】
サッカーのアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)で2年ぶりに優勝した中国スーパーリーグの広州恒大に、称賛よりも批判が浴びせられている。決勝戦でユニホームの胸のロゴを、スポンサー企業のものから親会社の関連企業に変更。一方的に契約違反したばかりか、その後の対応のあまりの傲慢ぶりに、国営メディアまでが苦言を呈する事態となっている。
胸のロゴを一方的に変更
広州恒大は21日、広東省広州市の天河体育センター体育場で行われたACL決勝第2戦で、アル・アハリ(UAE)を1-0で下し、再びアジアのクラブチームの頂点に返り咲いた。しかし、プレーよりも関心が集まったのは、広州恒大の選手のユニホームだった。本来、胸の部分には、スポンサー企業である日産自動車の中国合弁会社「東風日産」のロゴが入っているはず。ところが決勝戦では、クラブの親会社のグループ保険企業「恒大人寿」のロゴに入れ替わっていた。
驚き、怒ったのは東風日産側だ。東風日産は2014年2月~16年1月まで、広州恒大とスポンサー契約を結び、ユニホームの胸の部分の広告の権利を購入していた。スポンサー料として、中国スーパーリーグ史上最高額の約1億元(約20億円)を支払っているのだから、その怒りは当然だ。