積み重ねた自信の表れだろうか。今季の宮原知子(さとこ、大阪・関大高)は氷上での目力が格段に増した。リンクを離れれば以前と同じようにシャイな高校生だが、ドレスに身を包んで踊りだすと人が変わる。情熱のフラメンコを演じたSPは、伝統舞踊の地元スペインの観客もうならせた。
世界のトップ6だけが出場できる初めての大舞台。今季のどの試合よりも「一番緊張した」という。それでも高難度の2連続3回転ジャンプを決めて幸先よく滑り出し「振り付けとか表現の面でアピールできた」と150センチの小さな体を大きく動かした。
3回転フリップが踏み切り違反となって減点されたが、自己ベストに迫る得点。本人は「もう少し低いかと思った」と謙虚だったが、観客からはジャッジへのブーイングが相次いだ。
4位とはいえ、首位との差は5.82点。「練習でしっかりできている」との誇りを胸にフリーに臨む。(SANKEI EXPRESS)