U2、ザ・ローリング・ストーンズ、ビョーク…といった世界屈指の大物アーティストたちに愛され、自分自身も「世界で最も影響力があるカメラマン」と評されるビッグな人物だ。今回、大事なカメラをメガホンに持ちかえたオランダのアントン・コービン(60)は、20世紀最大のカリスマスター、ジェームズ・ディーン(1931~55年)と、死を迎える直前まで彼を追い続けた米LIFE誌の天才カメラマン、デニス・ストック(1928~2010年)の友情と2人の知られざる旅に秘められた一瞬の輝きにフォーカスを合わせた。
タイトルは「ディーン、君がいた瞬間(とき)」。コービン監督はSANKEI EXPRESSの取材に対し、「映画化の話をいただき一番面白いと感じたのは、本作がカメラマンの物語だったことです。ストックにとっての最大の被写体はジェームズ・ディーンだったわけですが、トップスターたちの写真を撮ってきたという点でも、ストックの人生は私のバックグラウンドととても似ています」と監督を引き受ける決め手となった要素を語った。