野菜だけでお皿を一つ使い、別のお皿にはステーキにエビ、肉じゃが…。山盛りのご飯もお代わりし、さらに乳製品とフルーツも忘れていません。日本ハムの大谷翔平投手がビュッフェ形式の食事で盛りつけたお皿を見て、思わずにんまりしました。炭水化物やタンパク質などの5大栄養素を欠かさないバランスの取れた、理想の食事でした。
大きな体に160キロを超える直球を投げるパワーを兼ね備えた大谷投手の食べる量は、一般の人たちの2~3倍。若きスーパースターの肉体は、こうして作られているのです。
私が勤務する明治では2014年から野球の日本代表「侍ジャパン」の栄養サポートを行っており、国際大会「プレミア12」に管理栄養士として帯同しました。私にとっての戦いの場は、主に1次ラウンドが開催された台湾でした。
13年に小久保裕紀(ひろき)監督が代表を率いるようになって最初の海外遠征先が台湾でした。実はこのとき、選手たちは食事と苦闘する羽目になったそうです。