大相撲初場所(来年1月10日初日・両国国技館)に向けた25日の横綱審議委員会稽古総見を発熱で欠席した大関稀勢の里(きせのさと)が26日、東京都江戸川区の田子ノ浦部屋で幕内高安と18番続けて取り、精力的な内容で不安を吹き飛ばした。
25日は朝から体のだるさを感じて総見参加を控えたが、一夜明けて体調は回復。冬巡業以来約2週間ぶりの本格的な稽古に「ずっと体はつくってきたから、体の軸に大きなぶれも、ずれもない」。強烈な左おっつけ、左四つでの出足は鋭い。一年最初の場所に向け「来年は30歳になる。うかうかしていられない。一日一日が勝負だと思っている」と意気込んだ。
田子ノ浦部屋は例年より3日も早く27日に全体の稽古を終了する。だが稀勢の里は「俺の2015年はまだ終わらない」と弟弟子らとの“自主トレ”を敢行する意向。
またも初優勝に届かなかった1年。日本勢で最も賜杯に近い男は、大みそかまで体を鍛え抜く。(SANKEI EXPRESS)