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お父さん、あれが冬のオリオンです! 冥王星の名付け親だった野尻抱影が残した夢 松岡正剛 (1/4ページ)

2015.12.27 10:30

【BOOKWARE】編集工学研究所所長、イシス編集学校校長の松岡正剛さん=9月14日、東京都千代田区の「丸善丸の内店内の松丸本舗」(大山実撮影)

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 冬の星座ならオリオンである。よく光る三つ星が中央に並び、天の北西の角にベテルギウス、南東の角にリゲルが対角線に君臨し、一度見たらゼッタイに忘れられない。そのベテルギウスとおおいぬ座のシリウスとこいぬ座のプロキオンを結ぶと、これが息を呑むほどにスケールの大きな「冬の大三角」だ。

 野尻抱影翁は92歳で亡くなった。遺言は「ぼくの骨をオリオン座あたりに撒いてくれ」だったと、遺族の堀内さんは笑っていた。ぼくがその話を知ったのは、「遊」で野尻抱影と稲垣足穂の追悼特別号「われらはいま宇宙の散歩に出かけたところだ」を編集しているときで、その話を聞いてふいに「万歳!」を叫びたくなり、そして涙ぐんでしまった。そのくらい抱影翁は冬のオリオンが大好きだったのである。

 抱影少年は神奈川一中で獅子座流星群を見た瞬間から天体まっしぐらの生涯をまっとうした。そのモットーは「天に星、地に泥棒、人は乞食」というものだ。なんとも意表をついて、すばらしい。つまり、誰だって星のようなものを欲しがって生きているんだという意味である。

文才はラフカディオ・ハーン(小泉八雲)譲り

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