「学校で教えてくれない音楽」の執筆も、NHKの連続テレビ小説「あまちゃん」のテーマの作曲も、多くの人にメッセージを伝えるチャンスと捉えたゆえの行動の一端だった。
大友さんは映画音楽を作曲することもあり、音楽や音と映像、美術との融合によるアート作品も作る。2014~15年には「音楽と美術のあいだ」(NTTインターコミュニケーション・センター)に、いまも2月14日まで「MOTコレクション」(東京都現代美術館)に出展している。
トリエンナーレでのビジュアル的な趣向についてはまだ「白紙」と語るが、どんな演出が会場を彩るかも楽しみの一つといえそうだ。(原圭介/SANKEI EXPRESS)
■おおとも・よしひで 1959年、横浜市生まれ。10代を福島市で過ごす。明治大に進学、ジャズ研に入り、即興ギタリストの高柳昌行教室で修業後、即興演奏を行うようになる。2012年、「プロジェクトFUKUSHIMA!」の活動で芸術選奨文部科学大臣賞芸術振興部門を受賞。13年、NHKの連続テレビ小説「あまちゃん」の音楽を担当、日本レコード大賞受賞。