一方、今回のイベントでは、課題も浮き彫りになった。その一つが、アジアにおけるCOYの継続的な開催だ。
次代への継承課題
3年前にカタールの首都ドーハでCOP18が開かれたのに合わせ、COY8が開催された。その際に、アジアユースのネットワーク形成を目指し、「Asian Youth Climate Network」(AYCN)が組織された。ただ、結成から3年が経過し、立ち上げメンバーのほとんどが活動から身を引いてしまい、アジアでの新たな活動の障害になっている。日本のユースの海外コネクションも、その場限りになってしまっている。
こうした状況下で、東アジアのユースがCOY11 Tokyoに集ったことは大きな成果だ。今年のCOP22開催国はアフリカのモロッコで、COY12も開かれるが、アジアからの参加は限られてしまう可能性が高い。このため、今後は東アジア内でCOYを定期的に開催することが望まれる。
定期的な開催は、国境を超えるだけでなく、世代を超えたつながりを生む。気候変動問題の解決に取り組む多くの人たちは「次の世代にどのような環境を残すのか?」という思いを胸に抱いている。