国民党は、馬英九総統が2期目に入った2012年ごろから支持が低迷。どの政党に好感を持つか尋ねた政治大の調査では、トップだった11年の39%をピークに低下が続き、最新の15年上半期はトップの「中立・特になし」43%、2位の「民進党」29%を下回り、3位の21%だった。民進党はわずかながら増加が続いている。
国民党の支持低迷の背景には、経済格差拡大や中国の影響力拡大などへの不満や警戒に加え、頻発している党内の路線対立への反感もあるとみられる。政治大の調査担当者は、二大政党体制は当面変わらないと予想しつつ、国民党の好感度がどこまで下がるかは「見通せない」と語った。
逆風を受け、総統選と同時実施の立法院(国会に相当)選では、国民党候補が党のシンボルカラーである青や党のマークの使用を控えるなどの動きも目立つ。支持率低迷の元凶とされる馬総統は選挙戦で存在感が希薄で、昨年10月の総統候補差し替えなどで党内の批判を受けた朱立倫主席の活動も控えめだ。(共同/SANKEI EXPRESS)