カナダのポピュラー音楽は米国とひとくくりにされることが多い。だが古くはポール・アンカにベテランのニール・ヤング、最近ではアヴリル・ラヴィーンなど多くの大物ミュージシャンを生んだ国でもあり、独立系のインディーズには今後、世界的な人気を得そうなアーティストが多い。カナダのインディーズ音楽の普及活動を進めるカナディアン・インディペンデント・ミュージック協会(CIMA)の代表団が昨年11月に来日。スチュアート・ジョンストン会長(50)は「さまざまなビジネスの可能性を探りたい」と話す。
8組が来日しライブ
11月にはカナダから8組のアーティストが来日、2回のプロモーションライブ「カナディアン・ブラスト」を都内で行った。うち11月17日に東京・赤坂の在日カナダ大使館内、オスカー・ピーターソン・シアターで開かれたライブで、トリを務めたのがデクラン・オドノヴァン。シンガー・ソングライターで、ピアノを弾き語りし、ユーモアも交えて、ボブ・ディランのようにパワフルかつ渋い歌声を響かせる。その姿は旧ソ連で反体制派の「吟遊詩人」と評されたウラジーミル・ヴィソツキーを思い起こさせた。