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【佐藤優の地球を斬る】「わが闘争」にみる無理論の強さ (1/3ページ)

2016.1.16 16:00

1月8日、ヒトラーの著書「わが闘争」を再出版した「現代史研究所」の記者会見=2016年、ドイツ・バイエルン州ミュンヘン(共同)

1月8日、ヒトラーの著書「わが闘争」を再出版した「現代史研究所」の記者会見=2016年、ドイツ・バイエルン州ミュンヘン(共同)【拡大】

  • 作家、元外務省主任分析官の佐藤優(まさる)さん=2014年3月20日、東京都新宿区(大里直也撮影)

 第二次世界大戦の元凶となったナチス・ドイツの総統(フューラー)アドルフ・ヒトラー1889~1945年)の主著『わが闘争』のドイツ語版が、8日にドイツで再刊された。ヒトラーには子どもがいなかった。そのため、戦後、ヒトラーの著作権は、西ドイツ(当時)のバイエルン州が継承することになった。これまで、バイエルン州は、『わが闘争』の再刊や翻訳を認めなかった。もちろん、これは地方政府であるバイエルン州のみで行われた判断ではない。西ドイツ政府が、ヒトラーの著作の刊行は一切認めないという方針をとったからだ。実際には、日本語訳、英語訳、ロシア語訳などと、ドイツ語版が以前から流通しているが、それらはすべて著作権継承者の了承を得ていない「海賊版」ということになる。

 注文殺到、売り切れ状態

 ドイツ語版『わが闘争』は、ドイツでは禁書になった関係で、ドイツ語版は、ドイツ以外で刊行されていた。ドイツで、著作権は70年で保護されなくなり、その後は誰でも自由に当該書籍を出版できるようになる。ヒトラーの場合、死後70年目の2015年末日で著作権が切れたので、今月8日にドイツ語版が戦後初めて再刊された。筆者も事前にインターネット書店で予約したが、未(いま)だ入手できていない。もの凄(すご)い勢いで『わが闘争』が売れているからだ。

ドイツ社会が恐れていることの証左

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